数学
2026.06.26

論理学で学ぶ数学 Theme3

01

問題

aa を実数の定数として、実数 xx についての条件

p(x):x2+a2<15,q(x):x2+6x+a2−2a<5\begin{aligned} p(x)&: x^2+a^2<15,\\ q(x)&: x^2+6x+a^2-2a<5 \end{aligned}

を考える。

(1) p(x)p(x) を満たす xx が存在するための aa の条件を求めよ。

(2) q(x)q(x) を満たす xx が存在するための aa の条件を求めよ。

(3) p(x),q(x)p(x),q(x) をともに満たす xx が存在するための aa の条件を求めよ。

02

答案

(1)

求める条件は

∃x∈R, x2+a2<15\exists x\in\mathbb{R},\ x^2+a^2<15

である。

∃x∈R, x2+a2<15  ⟺  ∃x∈R, x2<15−a2  ⟺  0<15−a2  ⟺  a2<15\begin{aligned} \exists x\in\mathbb{R},\ x^2+a^2<15 &\iff \exists x\in\mathbb{R},\ x^2<15-a^2 \\ &\iff 0<15-a^2 \\ &\iff a^2<15 \end{aligned}

よって、求める条件は

−15<a<15-\sqrt{15}<a<\sqrt{15}

(2)

求める条件は

∃x∈R, x2+6x+a2−2a−5<0\exists x\in\mathbb{R},\ x^2+6x+a^2-2a-5<0

である。

f(x)=x2+6x+a2−2a−5f(x)=x^2+6x+a^2-2a-5

とおくと、その判別式を DD として

D4=32−(a2−2a−5)=14−a2+2a\frac{D}{4}=3^2-(a^2-2a-5)=14-a^2+2a

よって

∃x∈R, x2+6x+a2−2a−5<0  ⟺  D4>0  ⟺  14−a2+2a>0  ⟺  a2−2a−14<0  ⟺  (a−1)2<15\begin{aligned} \exists x\in\mathbb{R},\ x^2+6x+a^2-2a-5<0 &\iff \frac{D}{4}>0 \\ &\iff 14-a^2+2a>0 \\ &\iff a^2-2a-14<0 \\ &\iff (a-1)^2<15 \end{aligned}

求める条件は

1−15<a<1+151-\sqrt{15}<a<1+\sqrt{15}

(3) 解法1

求める条件は

∃x∈R, p(x)∧q(x)\exists x\in\mathbb{R},\ p(x)\land q(x)

である。

q(x)q(x) は平方完成により

q(x): (x+3)2+(a−1)2<15q(x):\ (x+3)^2+(a-1)^2<15

である。

そこで

F(x)=x2+a2,G(x)=(x+3)2+(a−1)2F(x)=x^2+a^2,\qquad G(x)=(x+3)^2+(a-1)^2

とおくと、p(x)  ⟺  F(x)<15p(x)\iff F(x)<15、q(x)  ⟺  G(x)<15q(x)\iff G(x)<15 であり、

∃x∈R, p(x)∧q(x)  ⟺  ∃x∈R, F(x)<15∧G(x)<15  ⟺  ∃x∈R, max⁡{F(x),G(x)}<15  ⟺  min⁡x∈Rmax⁡{F(x),G(x)}<15\begin{aligned} \exists x\in\mathbb{R},\ p(x)\land q(x) &\iff \exists x\in\mathbb{R},\ F(x)<15\land G(x)<15 \\ &\iff \exists x\in\mathbb{R},\ \max\{F(x),G(x)\}<15 \\ &\iff \min_{x\in\mathbb{R}}\max\{F(x),G(x)\}<15 \end{aligned}

ここで

F(x)−G(x)=x2+a2−{(x+3)2+(a−1)2}=−6x+2a−10F(x)-G(x)=x^2+a^2-\{(x+3)^2+(a-1)^2\}=-6x+2a-10

より、F(x)=G(x)F(x)=G(x) となる点は x=a−53x=\dfrac{a-5}{3} である。これを x0=a−53x_0=\dfrac{a-5}{3} とおく。

aa は定数であるから、F,GF,G は aa の値によらずそれぞれ x=0, x=−3x=0,\ x=-3 を頂点とする下に凸な放物線である。また

F(x)>G(x)  ⟺  x<x0,F(x)<G(x)  ⟺  x>x0F(x)>G(x)\iff x<x_0,\qquad F(x)<G(x)\iff x>x_0

したがって、max⁡{F(x),G(x)}\max\{F(x),G(x)\} の最小点は次のように決まる。

x0<−3 (a<−4) のとき、最小点は x=−3−3≤x0≤0 (−4≤a≤5) のとき、最小点は x=x0x0>0 (a>5) のとき、最小点は x=0\begin{aligned} x_0<-3 &\ (a<-4)\ \text{のとき、最小点は}\ x=-3 \\ -3\le x_0\le 0 &\ (-4\le a\le 5)\ \text{のとき、最小点は}\ x=x_0 \\ x_0>0 &\ (a>5)\ \text{のとき、最小点は}\ x=0 \end{aligned}

よって

min⁡x∈Rmax⁡{F(x),G(x)}={(a−1)2(a<−4),a2+(a−53)2(−4≤a≤5),a2(a>5)\min_{x\in\mathbb{R}}\max\{F(x),G(x)\}= \begin{cases} (a-1)^2 & (a<-4),\\[4pt] a^2+\left(\dfrac{a-5}{3}\right)^2 & (-4\le a\le 5),\\[8pt] a^2 & (a>5) \end{cases}

a<−4a<-4 のときは (a−1)2>25>15(a-1)^2>25>15、a>5a>5 のときは a2>25>15a^2>25>15 となり、いずれも min⁡<15\min<15 を満たさない。したがって −4≤a≤5-4\le a\le 5 の場合だけを考えればよく、このとき

a2+(a−53)2<15  ⟺  9a2+(a−5)2<135  ⟺  10a2−10a−110<0  ⟺  a2−a−11<0\begin{aligned} a^2+\left(\frac{a-5}{3}\right)^2<15 &\iff 9a^2+(a-5)^2<135 \\ &\iff 10a^2-10a-110<0 \\ &\iff a^2-a-11<0 \end{aligned}

これを解いて、求める条件は

1−352<a<1+352\frac{1-3\sqrt{5}}{2}<a<\frac{1+3\sqrt{5}}{2}

(3) 解法2((x,a)(x,a) 平面で考える)

(x,a)(x,a) 平面で考える。条件 p(x,a)p(x,a) は

x2+a2<15x^2+a^2<15

である。これを満たす点 (x,a)(x,a) 全体は、中心 (0,0)(0,0)、半径 15\sqrt{15} の円の内部。また条件 q(x,a)q(x,a) は、平方完成により

(x+3)2+(a−1)2<15(x+3)^2+(a-1)^2<15

である。これを満たす点 (x,a)(x,a) 全体は、中心 (−3,1)(-3,1)、半径 15\sqrt{15} の円の内部。

2つの円とレンズ形の共通部分

したがって、

∃x∈R, p(x,a)∧q(x,a)\exists x\in\mathbb{R},\ p(x,a)\land q(x,a)

とは、高さ aa の水平線が、2つの円の内部の共通部分と交わることを意味する。

高さ a=1 の水平線でレンズ形の共通部分を切る図

よって、求める aa の範囲は、2つの円の内部の共通部分を aa 軸方向に射影した範囲。

レンズ形の共通部分を a 軸へ射影した図

まず、その射影の上下端が円の頂点で決まるかを確認する。共通部分の上端は、第1の円の上端 (0,15)(0,\sqrt{15}) を超えない。もしこの点で上端が決まるなら、(0,15)(0,\sqrt{15}) は第2の円の内部になければならない。第2の円の左辺に代入すると

(0+3)2+(15−1)2=9+15−215+1=25−215(0+3)^2+(\sqrt{15}-1)^2=9+15-2\sqrt{15}+1=25-2\sqrt{15}

であり、5>155>\sqrt{15} より

25−215>1525-2\sqrt{15}>15

だから、(0,15)(0,\sqrt{15}) は第2の円の外部にある。よって、上端は第1の円の頂点では決まらない。

同様に、下端は第2の円の下端 (−3,1−15)(-3,1-\sqrt{15}) で決まるかを調べる。第1の円の左辺に代入すると

(−3)2+(1−15)2=25−215>15(-3)^2+(1-\sqrt{15})^2=25-2\sqrt{15}>15

だから、(−3,1−15)(-3,1-\sqrt{15}) は第1の円の外部にあり、下端もこの頂点では決まらない。

したがって、共通部分の上下端は、2つの円周の共有点で決まる。そこで共有点を求める。

{x2+a2=15(x+3)2+(a−1)2=15  ⟺  {x2+a2=156x−2a+10=0  ⟺  {x2+a2=15a=3x+5  ⟺  {10x2+30x+10=0a=3x+5  ⟺  {x2+3x+1=0a=3x+5  ⟺  {x=−3±52a=1±352\begin{aligned} \begin{cases} x^2+a^2=15\\ (x+3)^2+(a-1)^2=15 \end{cases} &\iff \begin{cases} x^2+a^2=15\\ 6x-2a+10=0 \end{cases} \\ &\iff \begin{cases} x^2+a^2=15\\ a=3x+5 \end{cases} \\ &\iff \begin{cases} 10x^2+30x+10=0\\ a=3x+5 \end{cases} \\ &\iff \begin{cases} x^2+3x+1=0\\ a=3x+5 \end{cases} \\ &\iff \begin{cases} x=\dfrac{-3\pm\sqrt5}{2}\\[4pt] a=\dfrac{1\pm3\sqrt5}{2} \end{cases} \end{aligned}

したがって、2つの円周の共有点の aa 座標は

1−352,1+352\frac{1-3\sqrt5}{2},\qquad \frac{1+3\sqrt5}{2}

である。もとの不等式はどちらも円の内部を表すので、円周上の共有点そのものは含まれない。よって、求める aa の範囲は

1−352<a<1+352\frac{1-3\sqrt{5}}{2}<a<\frac{1+3\sqrt{5}}{2}
03

Point

今回の中心は、∃x\exists x をただ「外す」のではなく、何を意味しているかを読み替えることです。

「存在する」を最小値で読む

まず (1) では ∃x∈R, x2+a2<15\exists x\in\mathbb{R},\ x^2+a^2<15 を考えました。ここで aa は固定された定数で、動かすのは xx です。したがって、見ているのは「ある xx をうまく選べば不等式を満たせるか」という条件です。

このとき x2x^2 の最小値は 00 ですから、

∃x∈R, x2<15−a2  ⟺  0<15−a2\exists x\in\mathbb{R},\ x^2<15-a^2 \iff 0<15-a^2

となります。つまり、∃x\exists x は「最小値が基準を下回る」と読み替えられるわけです。

「存在する」を判別式で読む

(2) では、xx の二次式が負になる実数 xx が存在する条件を、判別式で読み替えています。x2x^2 の係数が正である二次式は上に開く放物線ですから、それが xx 軸より下に入る、すなわち f(x)<0f(x)<0 を満たす xx が存在することは、xx 軸と2点で交わること、つまり D>0D>0 と同値です。

(1) が「最小値が基準を下回る」だったのに対し、(2) は「放物線が xx 軸を割り込む」。どちらも、∃x\exists x を xx の関数のふるまいに翻訳している点は同じです。

∃x, p∧q\exists x,\ p\land q は「同じ xx」を要求する

(3) では話が一段難しくなります。ここで大事なのは、

∃x, p(x)∧q(x)\exists x,\ p(x)\land q(x)

と

(∃x, p(x))∧(∃x, q(x))(\exists x,\ p(x))\land(\exists x,\ q(x))

は違う、ということです。

前者は「同じ xx が p,qp,q の両方を満たす」という意味です。後者は「pp を満たす xx はいるし、qq を満たす xx もいる」という意味で、同じ xx である必要はありません。

集合で書けば、Pa={x∣p(x,a)}P_a=\{x\mid p(x,a)\}、Qa={x∣q(x,a)}Q_a=\{x\mid q(x,a)\} として

∃x, p(x,a)∧q(x,a)  ⟺  Pa∩Qa≠∅\exists x,\ p(x,a)\land q(x,a) \iff P_a\cap Q_a\neq\varnothing

です。つまり「共通解があるか」を見ています。

max⁡\max を経由して min⁡\min に読み替える

(3) を読み替えます。ここで素朴に Pa,QaP_a,Q_a を区間で出していくと、根号を含む重い不等式が出てきます。そこで別の見方をしました。F(x)<15F(x)<15 かつ G(x)<15G(x)<15 は、大きい方ですら 1515 未満であることと同値です。

F(x)<15∧G(x)<15  ⟺  max⁡{F(x),G(x)}<15F(x)<15\land G(x)<15 \iff \max\{F(x),G(x)\}<15

ここでさらに、min⁡x∈R\displaystyle\min_{x\in\mathbb{R}} という記法を使います。min⁡x∈RA(x)\displaystyle\min_{x\in\mathbb{R}}A(x) は、xx を実数全体で動かしたときの A(x)A(x) の最小値を表します。たとえば min⁡x∈R(x2+1)=1\displaystyle\min_{x\in\mathbb{R}}(x^2+1)=1 です。記号の下に x∈Rx\in\mathbb{R} と添えるのは、「どの文字をどの範囲で動かして最小をとるか」を示すためです。これを使うと、

∃x∈R, max⁡{F(x),G(x)}<15  ⟺  min⁡x∈Rmax⁡{F(x),G(x)}<15\exists x\in\mathbb{R},\ \max\{F(x),G(x)\}<15 \iff \min_{x\in\mathbb{R}}\max\{F(x),G(x)\}<15

と読み替えます。戸惑いやすいのは、min⁡x∈R\displaystyle\min_{x\in\mathbb{R}} と書くと xx が残っているように見えることです。しかし、これは「xx を全部動かしたときの最小値」を表しており、結果はもう xx の式ではありません。xx についての量化子は、この段階で消えています。

なぜ「存在する」が「最小値」に化けるのかは、(1) と同じ理屈です。「1515 未満にできる xx がある」ことと、「とりうる値の一番低いところが 1515 未満」であることは同じです。一番低いところすら届かなければどこも届かず、一番低いところが届けばそこで条件が満たせます。

この読み替えができると、「条件を満たす xx が存在するかを調べる問題」が「最小値が基準を下回るかを調べる問題」になります。今回のように解集合で追うと計算が重くなる問題では、とても有効な見方です。

つり合う点で最小をとる

解法1の一番難しいところは、max⁡{F(x),G(x)}\max\{F(x),G(x)\} の最小がどこで起こるかを見抜く点です。ここを丁寧にたどります。

まず、F(x)=x2+a2F(x)=x^2+a^2 は x=0x=0 で最小、G(x)=(x+3)2+(a−1)2G(x)=(x+3)^2+(a-1)^2 は x=−3x=-3 で最小をとります。2つの放物線は同じ形(同じ開き方)で、頂点の位置だけが横にずれて並んでいます。

ここで H(x)=max⁡{F(x),G(x)}H(x)=\max\{F(x),G(x)\}、つまり「各 xx で2つのうち大きい方をとった値」を考えます。F(x)=G(x)F(x)=G(x) となる xx を境にして、どちらが大きいかが入れかわります。

境より右側では上側にあるのは FF なので,

H(x)=F(x)H(x)=F(x)

境より左側では上側にあるのは GG なので,

H(x)=G(x)H(x)=G(x)

つまり H(x)H(x) のグラフは、右側は FF の放物線、左側は GG の放物線をつなぎ合わせた、V字のように谷を作る形になります。そして谷の底は、ちょうど2つの放物線が交わる F(x)=G(x)F(x)=G(x) の点です。

なぜ谷の底がそこなのかは、境の左右で H(x)H(x) がどう動くかを見ると分かります。境より右側で xx を左へ動かすと、H(x)=F(x)H(x)=F(x) は小さくなっていきます(FF の頂点 x=0x=0 へ近づくから)。逆に境より左側で xx を右へ動かすと、H(x)=G(x)H(x)=G(x) も小さくなっていきます(GG の頂点 x=−3x=-3 へ近づくから)。両側から境へ近づくほど H(x)H(x) は下がるので、最小は境、すなわち F(x)=G(x)F(x)=G(x) で達成されます。

直感的に言えば、HH は「大きい方」を見るので、片方だけを小さくしても、もう片方が大きいままなら HH は下がりません。両方をできるだけ同時に小さくする妥協点が、ちょうど2つが等しくなる場所なのです。

ただし、この「谷の底が交点」という話には但し書きが要ります。境(F=GF=G となる xx)が2つの頂点 x=−3, 0x=-3,\ 0 の間にあるときは、いま見たとおり交点が谷の底です。しかし aa が大きく外れて境が頂点の外側へ出てしまうと、谷の底は交点ではなく、上側にある放物線の頂点そのものになります。答案で a<−4a<-4、−4≤a≤5-4\le a\le 5、a>5a>5 と場合分けしたのは、この「境がどこにあるか」を aa で仕分けていたわけです。本問の答えはちょうど真ん中の場合に収まります。

H=\max{F,G} の最小点が決まる3ケース

この「つり合うところを見る」という発想は、いつでも機械的に使える公式ではありません。しかし今回のように、同じ向きに開く二次関数がずれて並んでいるときには、とても自然な考え方になります。

領域の切り口として見る

もう一つ大事な見方として、(3) は (x,a)(x,a) 平面で考えることもできます。条件 p(x,a)p(x,a) は

x2+a2<15x^2+a^2<15

ですから、これは中心 (0,0)(0,0)、半径 15\sqrt{15} の円の内部です。条件 q(x,a)q(x,a) は

(x+3)2+(a−1)2<15(x+3)^2+(a-1)^2<15

ですから、中心 (−3,1)(-3,1)、半径 15\sqrt{15} の円の内部です。

そして ∃x, p(x,a)∧q(x,a)\exists x,\ p(x,a)\land q(x,a) は、「高さ aa の水平線で切ったとき、2つの円の共通部分との切り口が空でない」という意味になります。つまり、aa を固定して xx の存在を調べるという最初の見方を、平面図形として一気に見ているわけです。

この見方を使うと、はじめに注意した「∃x, p∧q\exists x,\ p\land q と (∃x, p)∧(∃x, q)(\exists x,\ p)\land(\exists x,\ q) は違う」が、そのまま絵になります。水平線の高さ aa を上から下へ動かしながら、その線が円とどう交わるかを4つの段階で見てみましょう。各段階で、pp を満たす xx の範囲を青、qq を満たす xx の範囲を橙、両方を満たす(重なる)範囲を緑で示します。

水平線の高さによる存在条件の遷移図

① 水平線が高すぎて、どちらの円とも交わらない。pp を満たす xx も qq を満たす xx もない。

② 一方の円とだけ交わる。たとえば qq を満たす xx はあるが、pp を満たす xx はない。

③ 両方の円と交わる。青の区間も橙の区間も存在する。しかし2つの区間は横にずれていて重ならない。つまり pp を満たす xx はいる、qq を満たす xx もいるが、同じ xx で両方は満たせない。これが (∃x,p)∧(∃x,q)(\exists x,p)\land(\exists x,q) は真でも ∃x,(p∧q)\exists x,(p\land q) は偽になる、ちょうどその状況です。

④ 水平線が共通部分を貫く。青と橙の区間が重なり、その重なりが緑の区間です。ここではじめて、同じ xx が pp と qq を両方満たします。

③と④の違いは、青と橙の区間が「離れている」か「重なっている」かだけです。∃\exists を ∧\land に安易に分配してよいなら③でも解があることになってしまいますが、実際には重なり(緑)がなければ共通の xx は存在しません。分配できない理由が、区間の重なりという形で目に見えるわけです。

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