関数の値|中学の関数 #02
関数では、
- と は何が違うのか
- は何を表しているのか
- の は何なのか
を区別して読めることが大切です。
この記事では、これらの記号がそれぞれ何を表しているのかを整理しながら、一次関数の式を形だけでなく意味で読めるようにしていきます。
ここがあいまいなままだと、あとで出てくる
の見方も、ただ形を覚えるだけになりやすいです。
そこでこの記事では、
- は何を表しているのか
- は何を表しているのか
- は何を表しているのか
を整理します。
大切なのは、関数そのものと、関数に数を入れたときの結果は別だ、ということです。
は関数、 はその結果
たとえば、
という関数を考えます。
これは、
「 を入れると、 を返す関数」
を表しています。
このとき、 はその関数そのものを表しています。
一方で、
は、関数 に 3 を入れた結果を表しています。
実際に計算すると、
です。
つまり、
- は関数そのもの
- は、関数 に 3 を入れた結果
です。
同じように、
なども、それぞれ 2 や 10 を入れたときの結果を表しています。
ここで大切なのは、 と は同じものではないということです。
練習問題
問題1
次のうち、関数そのものを表しているものをすべて選べ。
(1) (2) (3) (4)
解答1
(1)
問題2
とする。
(1) と の違いを言葉で説明せよ。 (2) の値を求めよ。
解答2
(1) は関数そのものを表している。 は、関数 に 4 を入れた結果を表している。 (2) 計算は次のとおりである。
は、ただの途中の記号ではない
という形を見ると、「まだ計算が終わっていない式」のように感じるかもしれません。
でも、 は単なる途中の記号ではありません。
これは、
関数 に 3 を入れた結果そのもの
を表しています。
この例では、その値は 14 です。
けれど、14 と書く前から、 はすでに意味のあるまとまりです。
つまり、
と書いた時点で、
「3 を関数 に入れたときに出てくる値」
を表しているわけです。
この見方はとても大切です。
数学では、いつもその場ですぐ最後まで計算するとは限りません。
ときには、結果を先にひとまとまりで表しておくほうが、考えやすいことがあります。
練習問題
問題
とする。
(1) が何を表しているか、計算結果ではなく、言葉で答えよ。 (2) の値を求めよ。
▶解答を見る
(1) 5 を関数 に入れたときの結果を表している。 (2) 計算は次のとおりである。
結果に名前をつけて と書く
関数に数を入れたときに出てくる結果には、名前をつけて表すことがあります。
そのときによく使う文字が
です。
もちろん、結果を表す文字は でなくてもかまいません。
ただ、数学では入力を 、その結果を で表すことが多いので、ここでも を使います。
たとえば、3 を入れたときの結果を と呼ぶことにすると、
と書けます。
これは、
「 は 3 を関数 に入れた結果である」
という意味です。
この場合、 なので、
です。
つまり、 は新しい別のものではなく、
関数が返した結果に名前をつけたものです。
ここで整理すると、
- は関数の名前
- は結果の名前
です。
練習問題
問題
とし、
とする。
(1) とはどのような意味か説明せよ。 (2) の値を求めよ。
▶解答を見る
(1) は、2 を関数 に入れた結果という意味である。 (2) 計算は次のとおりである。
したがって、次のようになる。
一般には と書く
今は 3 を入れた場合を考えましたが、3 に限らず、どんな数を入れたときの結果も同じように表せます。
入力を 、その結果を とすると、
と書けます。
これは、
「 を関数 に入れた結果を と呼ぶ」
という意味です。
たとえば、
なら、
より、
となります。
ここで、関係をいったん表で整理すると、次のようになります。
| 書き方 | 何を表しているか |
|---|---|
| 関数そのもの | |
| を入れたときの結果 | |
| その結果につけた名前 | |
| 関数の結果を と呼ぶこと | |
| その結果の中身を式で表したもの |
つまり、
- は結果を表している
- もその結果を表している
ので、
と書けるわけです。
練習問題
問題
とする。
(1) とはどのような意味か、言葉で説明せよ。 (2) のときの の値を求めよ。
▶解答を見る
(1) を関数 に入れた結果を と呼ぶ、という意味である。 (2) 計算は次のとおりである。
したがって、次のようになる。
は何を表しているのか
ここまで来ると、
という式の見え方が変わってきます。
これはただ文字が並んでいるのではなく、
「 を入れると、その結果が になり、その結果を と呼ぶ」
ということを表しています。
たとえば なら、
です。
これは、
と見たときと同じ結果です。
つまり、
という式は、
によって決まる結果を で表した式
と見ることができます。
この見方ができると、あとで出てくる
も、ただ形を覚えるのではなく、
「 を入れたときの結果を表す式」
として理解しやすくなります。
練習問題
問題
とする。
(1) この式が何を表しているか、言葉で説明せよ。 (2) のときの の値を求めよ。
▶解答を見る
(1) を入れたときの結果を で表している式である。 (2) 計算は次のとおりである。
すぐ計算しなくても と書いてよい
関数は、いつもその場で計算するためだけのものではありません。
結果をひとまとまりで表すための道具としても使えます。
たとえば、ある数を とします。
この を関数 に入れた結果は、
と書けます。
ここで、 がどんな数かまだ決まっていなくてもかまいません。
と書いた時点で、それは
「関数 に を入れた結果」
を表しています。
このように書けると、その場で細かく計算しなくても、
- 何を求めたいのか
- 何と何を比べればよいのか
- どんな条件を使えばよいのか
を、先に整理しやすくなります。
今の段階では、 のように書く意味がまだはっきりしないかもしれません。
でも、こうして値をひとまとまりで表せるようになると、これから先の問題で、細かい計算にすぐ入らずに、まず全体の筋道を考えやすくなります。
その便利さは、問題演習の中で少しずつ実感できるはずです。
練習問題
問題
とする。
(1) が何を表しているか、言葉で説明せよ。 (2) を式で表せ。
▶解答を見る
(1) を関数 に入れた結果を表している。 (2) 式は次のとおりである。
見方を整理する
ここまでの内容を整理すると、次のようになります。
- は関数そのものを表す
- は、関数 に を入れた結果を表す
- は、関数 に 3 を入れた結果を表す
- は、その結果に名前をつけたものである
したがって、
は、
「関数の結果を で表している」
という意味になります。
そして、
や
のような式も、
「 を入れたときの結果を で表している式」
として見られるようになります。
練習問題
問題
とする。
(1) 次の空らんを埋めよ。
- は関数そのものを表す
- は、関数 に を入れた __ を表す
- は、その __ に名前をつけたものである
(2) の値を求めよ。
▶解答を見る
(1) 空らんを埋めると、次のようになる。
- は、関数 に を入れた結果を表す
- は、その結果に名前をつけたものである
(2) 計算は次のとおりである。
まとめ
関数とその値について、大切な点をまとめます。
- 関数は、入力を決まったルールで結果に変える仕組みである
- は関数そのものを表している
- は、関数 に を入れた結果を表している
- は、関数 に 3 を入れた結果である
- は、その結果に名前をつけたものである
- は、関数の結果を で表す書き方である
- のように書くと、結果をひとまとまりで扱える
- も、「 を入れたときの結果を で表す式」と見られる
このように考えると、
も
も
も、どれも「関数が返す結果」を表すものとして見えてきます。