兵庫県公立高校入試の基本

兵庫県の高校受験概要
内申点・学力検査・学区・複数志願選抜の基本

兵庫県で公立高校を受験する場合、合否は学力検査の点数だけで決まるわけではありません。

一般選抜では、調査書から計算される内申点、5教科の学力検査、学区、複数志願選抜、第1志望加算点などを理解しておく必要があります。

このページでは、兵庫県の公立高校入試を初めて調べる中学生・保護者向けに、入試制度の全体像をわかりやすく整理します。

尼崎市・西宮市・芦屋市で公立高校を考えている場合は、学区の違いにも注意が必要です。尼崎市と西宮市は第2学区、芦屋市は第1学区です。

兵庫県の公立高校入試は、内申点と学力検査が基本です

兵庫県公立高校入試の一般選抜では、調査書の評定をもとにした内申点と、入試当日に実施される学力検査の結果をもとに合否が判定されます。

学力検査そのものは、国語・社会・数学・理科・英語の5教科で実施されます。各教科100点、合計500点満点です。

ただし、合否判定では、学力検査の500点満点の得点を0.5倍に換算し、250点満点の資料として扱います。

兵庫県の公立高校入試では、学力検査だけでなく、内申点も同じ重みで扱われます。

項目配点
内申点250点
学力検査の換算点250点
素点500点

内申点250点 + 学力検査の換算点250点 = 素点500点

このページで使う点数の呼び方

このページでは、できるだけ一次情報の呼称に合わせるため、点数の呼び方を次のように定義します。

一般に「当日点」と呼ばれることがある点数は、このページでは学力検査の素点と呼びます。

この区別をしておくと、内申点、学力検査、第1志望加算点の関係がわかりやすくなります。

呼び方意味
内申点調査書の第3学年の評定から計算される250点満点の点数
学力検査の素点5教科500点満点の学力検査そのものの点数
学力検査の換算点学力検査の素点を0.5倍にした250点満点の点数
素点内申点と学力検査の換算点を合計した点数
第1志望加算点複数志願選抜で第1志望校の判定に加えられる点数
判定点素点に第1志望加算点を加えた点数

学力検査の換算点 = 学力検査の素点 x 0.5

素点 = 内申点 + 学力検査の換算点

判定点 = 素点 + 第1志望加算点

内申点は250点満点で計算されます

兵庫県公立高校入試の一般選抜では、調査書の第3学年の9教科評定をもとに、内申点が250点満点で計算されます。

5教科だけでなく、実技4教科の評定も内申点に大きく影響します。

たとえば、実技4教科のうち1教科の評定が4から5に上がると、内申点は7.5点上がります。学力検査の素点に換算すると15点分です。

内申点の計算方法や、学力検査との点数の関係は、別ページで詳しく解説します。

教科計算方法
国語・社会・数学・理科・外国語5教科の評定合計 x 4
音楽・美術・保健体育・技術家庭実技4教科の評定合計 x 7.5
合計250点満点

実技1教科の評定 4 -> 5

内申点 +7.5点

学力検査の素点換算では +15点分

学力検査は5教科500点満点で実施されます

兵庫県公立高校入試の学力検査は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科で実施されます。

各教科100点、合計500点満点です。この500点満点の得点を、このページでは学力検査の素点と呼びます。

ただし、合否判定では学力検査の素点をそのまま使うのではなく、0.5倍に換算します。

兵庫県の公立高校入試では、内申点の差を学力検査で取り返すには、内申点差の2倍の点数差が必要です。

学力検査500点満点を250点に換算する仕組みや、内申点との差の考え方は、別ページで詳しく解説します。

学力検査の素点学力検査の換算点
400点200点
420点210点
440点220点
460点230点

内申点10点差 = 学力検査の素点20点差

素点と判定点の違い

兵庫県の公立高校入試では、まず内申点と学力検査の換算点を合計します。これが素点です。

複数志願選抜では、第1志望校の判定に第1志望加算点が加わります。

第1志望加算点の詳しい仕組みは後で説明します。
ここでは、素点に第1志望加算点を加えた点数を判定点と呼ぶ、と押さえておけば十分です。

第2志望校では第1志望加算点がつかないため、素点で判定されます。

素点 = 内申点 + 学力検査の換算点

判定点 = 素点 + 第1志望加算点

内申点220点 + 学力検査の換算点200点 = 素点420点

素点420点 + 第1志望加算点20点 = 判定点440点

兵庫県の公立高校には学区があります

兵庫県の公立全日制高校には、通学区域が定められています。

普通科を中心に、住んでいる地域によって志願できる高校が決まります。志望校を考えるときは、まず自分の地域がどの学区に入るかを確認します。

尼崎市と西宮市は第2学区です。芦屋市は西宮市と生活圏が近い地域ですが、公立高校入試では第1学区です。

学区が変わると、志望校の選択肢も変わります。
住んでいる地域に対応する学区を確認して志望校を考えます。

地域学区
尼崎市第2学区
西宮市第2学区
芦屋市第1学区

複数志願選抜と第1志望加算点

兵庫県の公立高校入試では、普通科や総合学科を中心に複数志願選抜が行われます。

複数志願選抜では、第1志望校に加えて、第2志望校を志願できます。

第1志望校の判定では、素点に第1志望加算点が加わります。

第1志望加算点は、同じ高校を第1志望にしている受験生同士では差になりません。同じ高校を第1志望にしている受験生には、同じ加算点がつくためです。

第2志望校では第1志望加算点がつきません。そのため、第2志望校は「加算点なしの素点で合格を狙えるか」を基準に選ぶ必要があります。

学区第1志望加算点
第1学区25点
第2学区20点

第1志望の判定点 = 素点 + 第1志望加算点20点

第2志望の判定点 = 素点

合格者平均やボーダーを見るときの注意点

高校受験では、塾や民間サイトが出している合格者平均、合格目安、ボーダーラインを参考にすることがあります。

ただし、兵庫県公立高校入試の点数を見るときは、その点数が何を表しているのかを必ず確認します。

この違いを確認しないまま受験勉強を進めると、必要な学力検査の点数を大きく読み違えることがあります。

そのため、合格目安やボーダーを見るときは、単に数字だけで判断せず、素点なのか、判定点なのか、学力検査の素点なのかを確認します。

民間データは、志望校を考えるための目安です。公式な合格最低点として扱うものではありません。

・内申点と学力検査の換算点を合計した素点440点

・素点に第1志望加算点を含めた判定点440点

・5教科500点満点の学力検査の素点440点

440点 - 内申点230点 = 210点

素点440点 - 内申点230点 = 学力検査の換算点210点

学力検査の素点420点 x 0.5 = 学力検査の換算点210点

判定点440点 - 第1志望加算点20点 = 素点420点

素点420点 - 内申点230点 = 学力検査の換算点190点

素点 = 内申点 + 学力検査の換算点

判定点 = 素点 + 第1志望加算点

上位校を目指す場合は、内申点も早めに意識します

兵庫県の公立上位校を目指す場合、学力検査の得点力だけでなく、内申点も早めに意識する必要があります。

上位校では、学力検査でも高得点帯の受験生が多くなります。そのため、学力検査だけで内申点の不足を大きく取り返すのは簡単ではありません。

内申点10点差を取り返すには、学力検査の素点で20点多く取る必要があります。

上位校を目指す場合は、第1学年・第2学年のうちから、定期テスト、提出物、小テスト、授業への取り組み、実技4教科の評定を意識しておくことが大切です。

第3学年では、内申点を取り切りながら、学力検査の得点力を仕上げます。

結局、何から始めればいいか迷ったら

ここまで読むと、内申点・学力検査・学区・加算点と、見るべきものが多くて整理しきれない、と感じるかもしれません。

大丈夫です。今の成績と志望校が分かれば、何を優先するかは絞れます。一緒に並べて、今日からやることを決めましょう。気になったら、LINEで現状を送ってみてください。

著者紹介

川村克馬

川村克馬

30歳 / 男性 / 指導歴8年
尼崎市・西宮市・芦屋市で活動

知識を教えることより、考え方・進め方・立て直し方まで一緒に整えることを大切にしています。何ができていて、どこで止まっているのかを見ながら、やることを整理し、実行と振り返りを重ねていきます。生徒がひとりで抱え込まず、自分で勉強を前に進められる状態をつくることを目指しています。

指導実績(累計)

市立西宮高校2名
稲園高校2名
西宮東高校2名
兵庫高校1名
西宮高校2名
伊丹高校1名
御影高校3名
尼崎北高校3名
芦屋高校1名

※公立高校のみ掲載。

よくある質問

兵庫県の公立高校入試は何点満点ですか?

一般選抜では、内申点250点と学力検査の換算点250点を合わせた、素点500点が基本になります。

複数志願選抜の第1志望校では、素点に第1志望加算点を加えた点数で判定されます。

兵庫県の学力検査は何点満点ですか?

国語・社会・数学・理科・英語の5教科で実施され、各教科100点、合計500点満点です。

合否判定では、学力検査の素点を0.5倍にして、250点満点の学力検査の換算点として扱います。

兵庫県の内申点は何年生の成績が使われますか?

一般選抜で250点満点に換算される内申点は、第3学年の9教科評定をもとに計算されます。

5教科は評定合計に4をかけ、実技4教科は評定合計に7.5をかけて計算します。

実技4教科は高校入試に関係ありますか?

関係あります。

兵庫県公立高校入試の内申点では、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科は、評定合計に7.5をかけて計算されます。

実技4教科の評定は、内申点に大きく影響します。

尼崎市と西宮市は何学区ですか?

尼崎市と西宮市は、第2学区です。

第2学区には、尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市などが含まれます。

芦屋市は何学区ですか?

芦屋市は、第1学区です。

西宮市と生活圏が近い地域ですが、公立高校入試では第2学区ではなく、第1学区に含まれます。

第1志望加算点とは何ですか?

第1志望加算点とは、複数志願選抜で第1志望校の判定に加えられる点数です。

第1学区では25点、第2学区では20点です。

第2志望校では第1志望加算点がつかないため、第2志望校は加算点なしの素点で考えます。

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出典・確認資料

合格者平均、合格目安、偏差値、ボーダーラインは公式な合格最低点ではありません。使用する場合は、出典ごとに「素点か」「第1志望加算点込みか」「学力検査は素点か換算点か」を確認して扱います。