不登校と高校受験
不登校で高校受験は無理?
家庭教師として伝えたい、
私立という選択肢
不登校の状態で高校受験を考えるとき、最初に直面するのは「公立は厳しいかもしれない」
という現実です。
学校に行けていない。定期テストを受けられていない。内申点がつかない。
この状況で公立高校受験を中心に考え続けると、選択肢がどんどん狭くなっていきます。
ただ、選択肢は公立だけではありません。私立高校という、まったく違うルールで
動く受験があります。
家庭教師として不登校の生徒を8年以上見てきた立場から、私立受験の現実的な
設計を書きます。
公立は正直に言うと難しい。だから私立を考える
公立高校受験は、内申点と当日点の合算で判定されます。学校に行けていない
期間が長ければ、内申点はつきません。
不登校の状態から公立高校受験で勝負するのは、現実的に難しい。
一方で、私立高校の一般入試は、内申点を判定に入れていません。
合否は当日のテストの点数で決まります。
この前提の違いが、不登校の生徒にとって決定的な意味を持ちます。
学力で勝負できる土俵がある、ということです。
復帰だけを正解にしない
不登校になると、最初の話題は「元の学校に戻れるかどうか」になりがちです。
復帰を目指すこと自体が悪いわけではありません。ただ、戻る側には学力以上に、
戻りづらさや気まずさといった心理的な負担があります。ここを見落とすと、
復帰を急かすことがそのまま本人を遠ざける結果になりかねません。
同じ学校に戻ることだけを唯一の正解にしません。復帰できればそれでいい。
復帰しないまま受験するのでも構わない。どちらでも進路は確保できます。
不登校で生まれた時間を、開き直って使う
不登校になると、学校に行っていた時間がまるごと手元に戻ってきます。
ここを罪悪感で埋めにいくと、潰れます。「学校に行けていないのだから、
その分勉強で取り返さなければ」では、本人も保護者も持ちません。
そうではなく、開き直って享受しましょう。
短時間で勉強を終わらせて、ゲームをしてもいい。ジムに行ってもいい。
集中できる日はもっと勉強してもいい。
この認識になれた時点で、私立受験は大きく有利になります。理由は単純で、
時間が十分にあるからです。
ただし、この有利さは「開き直り」とセットでしか機能しません。
罪悪感で固まっていると、時間があっても前向きには使えません。
時間があることは本来、大きな強みです。それを素直に受け取れた家庭から、
伸び始めます。
1日4時間という基準
不登校から私立高校受験を考える場合、最終的には1日4時間前後の学習時間を
一つの目安にしています。
4時間で足りないのではないかと不安になるかもしれませんが、足ります。
ここで言う4時間は、集団授業の4時間とは中身が違います。
家庭教師としての個人分析で、必要な箇所にだけ時間を投下する。
私立入試に合わせて英語・数学・国語の3教科に絞る。
やることを絞るから、4時間で足ります。
4時間以外の時間は、勉強しなくていい。休んでいい。外出していい。
好きなことをしていい。
ちなみに、軌道に乗ってくると、本人が勝手に4時間以上やり始めます。
家庭教師と保護者で、役割を分ける
役割を分担しましょう、という話です。
勉強の管理は、こちらが引き受けます。量も、内容も、進度も、こちらが本人と
向き合って進めます。保護者の方には、家庭を休める場所として保ってほしいのです。
本人が家で私の愚痴を言うくらいが、ちょうどいい距離感です。勉強で少し疲れたとき、
家庭はそれをこぼせる場所。この役割分担で、健康な精神状態が保てます。
不安は、だいたいこういう形で言葉になります。
「もっとやらなくていいのか」
「本当に間に合うのか」
「いつ学校に戻るのか」
確認のつもりでも本人にはプレッシャーとして届き、
勉強そのものから距離を取り始めます。
家庭で保護者にやってほしいのは、これだけです。
一緒にご飯を食べる。
一緒に外出する。
家庭での関係を良好に保つ。
不安はこちらで引き受けます。家庭を、勉強から離れて休める場所として
保ってください。それが結果的にいちばん本人に効きます。
学校には行けなくても、外には出られる
不登校でも、外には出られる生徒は少なくありません。行けないのは学校であって、
家の外そのものではない場合があります。
外には出たい。でも、同級生には会いたくない。そういうときは、
場所を変えればいいことがあります。実際に、最寄り駅を避けて、
少し離れた駅前の喫茶店で指導していた生徒もいました。
家から出て、知らない人ばかりの場所で勉強する。その時間が、
生活の一部として機能していました。
学校という場所が無理なだけで、社会との接続そのものが切れているわけではありません。
家から一歩も出ない状態が続くと、生活リズムが崩れます。逆に、
週に何度か外に出る予定が入っていると、起きる時間が決まります。
指導の時間は、学習時間であると同時に、生活の軸でもありました。
定期テストだけ受けに行った生徒もいます。学校復帰のためではなく、自分の
実力を客観的に測るためです。テスト前後の登校もなし、テストだけ受けて
帰る、という形でした。
このくらいの距離感で学校と関わる生徒は珍しくありません。
実績
不登校の状態から家庭教師として指導を始め、3か月以上継続してくれた生徒全員の
進路実績です。
- 中2不登校 → 須磨学園 → 京都大学
- 中2不登校 → 須磨学園 → 名古屋工業大学
- 中3不登校 → 関西学院高等部 → 関西学院大学
- 中2不登校 → 須磨学園
- 中2不登校 → 同志社国際
この5件は、いずれも家庭での関係を良好に保ってくれていました。
保護者の方が勉強の管理を抱え込みすぎず、家を本人が安心して休める場所として
保ってくれていたことは、大きかったと感じています。
指導者について

川村克馬
30歳/男性
指導歴8年
私自身、高校在学中に学校へ行けなくなり、1年留年を経て卒業しました。当時の学力はほぼゼロで、英語の通知表は中学3年間ずっと1、高校でも英語の単位を落とし続けていました。
高校4年目のとき、やっと英語が文型や構造によって成り立っていることを知り、それまで
無意味な文字の羅列に見えていた英文が、規則性のある言語として見えるようになりました。そこから本格的に学び直し、東大実践でA判定を取れるところまで学力を伸ばしています。
上達するにつれて、なぜもっと早くやらなかったのかという後悔が強くなりました。
この経験から強く感じているのは、「わからない状態にいる人は、何がわからないかも
わからない」ということです。検索する言葉すら出てこない状態で、表面的な解き方だけを
教えられても届かないことがあります。
不登校だった側の人間として、その状態がどういうものかを経験として知っています。
だからこそ、今の状態を否定するのではなく、そこを出発点として、
現実的な道筋を一緒に考えていきます。
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まずは相談・体験から
不登校の支援では、学習内容だけでなく、進め方や距離感の相性が大きく影響します。
そのため、不登校・学校不適応のご相談については、
初回相談・体験授業を無料で対応しています。
最初から決めきる必要はありません。
まずは今の状態や学習状況、進路の考え方を共有したうえで、
合いそうかどうかを見ていただければと思います。
そのうえで、どのような進め方が現実的かを率直にお伝えします。
対面で移動が発生する場合は、交通費のみご負担をお願いします。
