数学
2026.04.08

関数の値|中学の関数 #02

関数では、

  • ff と f(3)f(3) は何が違うのか
  • f(x)f(x) は何を表しているのか
  • y=f(x)y=f(x) の yy は何なのか

を区別して読めることが大切です。

この記事では、これらの記号がそれぞれ何を表しているのかを整理しながら、一次関数の式を形だけでなく意味で読めるようにしていきます。

ここがあいまいなままだと、あとで出てくる

y=ax+by=ax+b

の見方も、ただ形を覚えるだけになりやすいです。

そこでこの記事では、

  • ff は何を表しているのか
  • f(x)f(x) は何を表しているのか
  • yy は何を表しているのか

を整理します。

大切なのは、関数そのものと、関数に数を入れたときの結果は別だ、ということです。

01

ff は関数、f(3)f(3) はその結果

たとえば、

f(x)=3x+5f(x)=3x+5

という関数を考えます。

これは、

「xx を入れると、3x+53x+5 を返す関数」

を表しています。

このとき、ff はその関数そのものを表しています。

一方で、

f(3)f(3)

は、関数 ff に 3 を入れた結果を表しています。

実際に計算すると、

f(3)=3×3+5=14f(3)=3\times 3+5=14

です。

つまり、

  • ff は関数そのもの
  • f(3)f(3) は、関数 ff に 3 を入れた結果

です。

同じように、

f(2),f(10)f(2),\quad f(10)

なども、それぞれ 2 や 10 を入れたときの結果を表しています。

ここで大切なのは、ff と f(3)f(3) は同じものではないということです。

練習問題

問題1

次のうち、関数そのものを表しているものをすべて選べ。

(1) ff (2) f(3)f(3) (3) f(x)f(x) (4) yy

解答1

(1) ff

問題2

f(x)=2x+1f(x)=2x+1

とする。

(1) ff と f(4)f(4) の違いを言葉で説明せよ。 (2) f(4)f(4) の値を求めよ。

解答2

(1) ff は関数そのものを表している。f(4)f(4) は、関数 ff に 4 を入れた結果を表している。 (2) 計算は次のとおりである。

f(4)=2×4+1=9f(4)=2\times 4+1=9
02

f(3)f(3) は、ただの途中の記号ではない

f(3)f(3)

という形を見ると、「まだ計算が終わっていない式」のように感じるかもしれません。

でも、f(3)f(3) は単なる途中の記号ではありません。

これは、

関数 ff に 3 を入れた結果そのもの

を表しています。

この例では、その値は 14 です。
けれど、14 と書く前から、f(3)f(3) はすでに意味のあるまとまりです。

つまり、

f(3)f(3)

と書いた時点で、

「3 を関数 ff に入れたときに出てくる値」

を表しているわけです。

この見方はとても大切です。

数学では、いつもその場ですぐ最後まで計算するとは限りません。
ときには、結果を先にひとまとまりで表しておくほうが、考えやすいことがあります。

練習問題

問題

f(x)=x+7f(x)=x+7

とする。

(1) f(5)f(5) が何を表しているか、計算結果ではなく、言葉で答えよ。 (2) f(5)f(5) の値を求めよ。

▶解答を見る

(1) 5 を関数 ff に入れたときの結果を表している。 (2) 計算は次のとおりである。

f(5)=5+7=12f(5)=5+7=12
03

結果に名前をつけて yy と書く

関数に数を入れたときに出てくる結果には、名前をつけて表すことがあります。

そのときによく使う文字が

yy

です。

もちろん、結果を表す文字は yy でなくてもかまいません。
ただ、数学では入力を xx、その結果を yy で表すことが多いので、ここでも yy を使います。

たとえば、3 を入れたときの結果を yy と呼ぶことにすると、

y=f(3)y=f(3)

と書けます。

これは、

「yy は 3 を関数 ff に入れた結果である」

という意味です。

この場合、f(3)=14f(3)=14 なので、

y=14y=14

です。

つまり、yy は新しい別のものではなく、
関数が返した結果に名前をつけたものです。

ここで整理すると、

  • ff は関数の名前
  • yy は結果の名前

です。

練習問題

問題

f(x)=3x+1f(x)=3x+1

とし、

y=f(2)y=f(2)

とする。

(1) y=f(2)y=f(2) とはどのような意味か説明せよ。 (2) yy の値を求めよ。

▶解答を見る

(1) yy は、2 を関数 ff に入れた結果という意味である。 (2) 計算は次のとおりである。

y=f(2)=3×2+1=7y=f(2)=3\times 2+1=7

したがって、次のようになる。

y=7y=7
04

一般には y=f(x)y=f(x) と書く

今は 3 を入れた場合を考えましたが、3 に限らず、どんな数を入れたときの結果も同じように表せます。

入力を xx、その結果を yy とすると、

y=f(x)y=f(x)

と書けます。

これは、

「xx を関数 ff に入れた結果を yy と呼ぶ」

という意味です。

たとえば、

f(x)=3x+5f(x)=3x+5

なら、

y=f(x)y=f(x)

より、

y=3x+5y=3x+5

となります。

ここで、関係をいったん表で整理すると、次のようになります。

書き方何を表しているか
ff関数そのもの
f(x)f(x)xx を入れたときの結果
yyその結果につけた名前
y=f(x)y=f(x)関数の結果を yy と呼ぶこと
y=3x+5y=3x+5その結果の中身を式で表したもの

つまり、

  • f(x)f(x) は結果を表している
  • yy もその結果を表している

ので、

y=f(x)y=f(x)

と書けるわけです。

練習問題

問題

f(x)=4x−1f(x)=4x-1

とする。

(1) y=f(x)y=f(x) とはどのような意味か、言葉で説明せよ。 (2) x=2x=2 のときの yy の値を求めよ。

▶解答を見る

(1) xx を関数 ff に入れた結果を yy と呼ぶ、という意味である。 (2) 計算は次のとおりである。

y=f(2)=4×2−1=7y=f(2)=4\times 2-1=7

したがって、次のようになる。

y=7y=7
05

y=3x+5y=3x+5 は何を表しているのか

ここまで来ると、

y=3x+5y=3x+5

という式の見え方が変わってきます。

これはただ文字が並んでいるのではなく、

「xx を入れると、その結果が 3x+53x+5 になり、その結果を yy と呼ぶ」

ということを表しています。

たとえば x=3x=3 なら、

y=3×3+5=14y=3\times 3+5=14

です。

これは、

f(3)=14f(3)=14

と見たときと同じ結果です。

つまり、

y=3x+5y=3x+5

という式は、

xx によって決まる結果を yy で表した式

と見ることができます。

この見方ができると、あとで出てくる

y=ax+by=ax+b

も、ただ形を覚えるのではなく、

「xx を入れたときの結果を表す式」

として理解しやすくなります。

練習問題

問題

y=2x+3y=2x+3

とする。

(1) この式が何を表しているか、言葉で説明せよ。 (2) x=4x=4 のときの yy の値を求めよ。

▶解答を見る

(1) xx を入れたときの結果を yy で表している式である。 (2) 計算は次のとおりである。

y=2×4+3=11y=2\times 4+3=11
06

すぐ計算しなくても f(t)f(t) と書いてよい

関数は、いつもその場で計算するためだけのものではありません。
結果をひとまとまりで表すための道具としても使えます。

たとえば、ある数を tt とします。
この tt を関数 ff に入れた結果は、

f(t)f(t)

と書けます。

ここで、tt がどんな数かまだ決まっていなくてもかまいません。

f(t)f(t) と書いた時点で、それは

「関数 ff に tt を入れた結果」

を表しています。

このように書けると、その場で細かく計算しなくても、

  • 何を求めたいのか
  • 何と何を比べればよいのか
  • どんな条件を使えばよいのか

を、先に整理しやすくなります。

今の段階では、f(t)f(t) のように書く意味がまだはっきりしないかもしれません。
でも、こうして値をひとまとまりで表せるようになると、これから先の問題で、細かい計算にすぐ入らずに、まず全体の筋道を考えやすくなります。

その便利さは、問題演習の中で少しずつ実感できるはずです。

練習問題

問題

f(x)=2x+5f(x)=2x+5

とする。

(1) f(t)f(t) が何を表しているか、言葉で説明せよ。 (2) f(t)f(t) を式で表せ。

▶解答を見る

(1) tt を関数 ff に入れた結果を表している。 (2) 式は次のとおりである。

f(t)=2t+5f(t)=2t+5
07

見方を整理する

ここまでの内容を整理すると、次のようになります。

  • ff は関数そのものを表す
  • f(x)f(x) は、関数 ff に xx を入れた結果を表す
  • f(3)f(3) は、関数 ff に 3 を入れた結果を表す
  • yy は、その結果に名前をつけたものである

したがって、

y=f(x)y=f(x)

は、

「関数の結果を yy で表している」

という意味になります。

そして、

y=3x+5y=3x+5

や

y=ax+by=ax+b

のような式も、

「xx を入れたときの結果を yy で表している式」

として見られるようになります。

練習問題

問題

f(x)=5x−2f(x)=5x-2

とする。

(1) 次の空らんを埋めよ。

  • ff は関数そのものを表す
  • f(x)f(x) は、関数 ff に xx を入れた __ を表す
  • yy は、その __ に名前をつけたものである

(2) f(3)f(3) の値を求めよ。

▶解答を見る

(1) 空らんを埋めると、次のようになる。

  • f(x)f(x) は、関数 ff に xx を入れた結果を表す
  • yy は、その結果に名前をつけたものである

(2) 計算は次のとおりである。

f(3)=5×3−2=13f(3)=5\times 3-2=13
08

中学の関数シリーズ

この記事は、中学の関数シリーズの2本目です。

前の記事では、関数 を「入力を決まったルールで結果に変える仕組み」として見ました。 次の記事では、座標 を使って、関数の対応を点として表す準備をします。

シリーズ全体は、次の順番で読めます。

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